換気をする時は、窓だけを開けて網戸を閉めておくのが一般的です。網戸がなければ、部屋の中に虫が侵入してしまいます。
網戸があると、虫の侵入を防ぐことができる。そんな安心感があります。しかし中には、網戸を閉めているのに虫が部屋の中に入ってきたという経験を持つ方もいます。網戸を閉めているのに虫が入ってきたとなると、網戸が本当に虫の侵入を防げるのか、疑問に思いますよね。
今回は、網戸が本当に虫の侵入を防げるのか、その実験結果と結論をお伝えします。
【実験】網戸は本当に虫の侵入を防げるの?
実験では18×18メッシュの網戸を使って、蚊が網目を通過するかを調べました。
メッシュとは、網戸の目の細かさを示す単位です。1インチ(2.54cm)あたりに含まれる繊維の数で表されます。18×18メッシュは、1インチの正方形に、縦横18本ずつの繊維が並んでいることを意味しています。
ネットの材質にもよりますが、18×18メッシュの網戸は口径が約1.15mmです。
事前準備
透明なボックスを3種類用意します。ボックスは左から、換気扇の風を送る「A」、マウスを入れた「B」、蚊の侵入口を再現した「C」の順に並べます。
A-B、B-C間は、それぞれ筒で繋ぎます。この時、B-C間にあるBと筒の境目のみ、18×18メッシュのネットを挟みます。また、実験開始前にCのボックス内には蚊を放っておきます。
実験方法
①AからBへ向けて風を送ります。これによりマウスの匂いが、蚊のいるCへと届きます。
②Cのボックス内から蚊を放ちます。これにより蚊がマウスの匂いにつられ、Bへ向かいます。
③Bのボックス内を確認し、侵入している蚊を数えます。
結果と結論
以上の実験を4回繰り返しました。いずれも40匹超えの蚊が、CのボックスからBのボックスへと向かいましたが、ネットを通過した蚊はいませんでした。
ネットに到達した蚊は、どうにかマウスの元へ行こうとネットに張り付きますが、通過できず、壁面やネット上に静止します。
蚊は、自らネットの隙間を広げてボックスの中へ侵入することはありません。部屋と網戸に置き換えた場合、網戸を破ってまで部屋の中に侵入することはないことが分かります。
網戸があるのに虫が侵入する原因
もしも網戸を閉めているのに部屋の中に虫が入り込んでいる場合、次のような原因が考えられます。
出入りの際に入り込んだ
もっとも考えられるのは、玄関ドアやバルコニーのドア・窓などから出入りをした際、一緒に虫が侵入してしまったケースです。出入り口がしっかりと閉まっていないことで、蚊の侵入を許してしまうケースもあります。
対策が難しいケースですが、素早く出入りしたり、ぴったりと出入り口を閉めたりすることを心がけましょう。
網戸のネットが破れている
取り付けてから長く経過した網戸は劣化します。劣化すると、ネット部分が破れてしまうことがあります。
ネット部分が破れれば、大きな穴が開くので防虫効果は期待できません。早めに網戸の買い替え、またはネットの張り替えをしましょう。
網目が大きくてすり抜けてしまった
状態の良い網戸でも、ヌカガなど網目を通り抜けてしまう小さな虫もいます。
お住まいの地域によっては小さな虫が多く生息する場所もあるので防虫効果を重視するなら、網目が小さい網戸をお選びください。
窓の開け方と網戸の位置関係が正しくない
窓の開け方と網戸の位置関係が正しくないと、網戸があっても虫が入ってしまいます。
例えば、窓の左側を半分くらい開けて換気すると、サッシと網戸の間にスキマができることから、虫が侵入する恐れがあります。
基本的には、窓の右側を開けて換気をしましょう。窓の左側を開けるときは、必ず全開にしてください。
網目の小さな網戸ほど、虫の侵入が減る?
網戸が虫の侵入を防げるのは、虫の体長よりも網目が小さい時です。虫の体長のほうが小さい場合、網目をすり抜けて、虫が部屋の中へと侵入します。
部屋の中に入り込む虫の中でも、特に体長が小さいのは「蚊」です。そんな蚊のうち、日本でよく見られるアカイエカやヤブ蚊の仲間は、体長がおよそ5mmと言われています。
家庭の網戸に用いられるネットは、メッシュサイズ16~24が一般的です。いずれも、口径は5mm未満なので、網目の大きさは関係ないように思えます。
しかし、前述の通り網戸は年月が経つにつれて劣化します。ネット部分も同様です。破れはしないまでも、網目が緩み、大きくなってしまう恐れがあります。
劣化した時のことを考えて、できるだけ網目の小さな網戸を選んでおくことがおすすめです。または、劣化したら都度、網戸の張り替えをしてください。
網目の小さな網戸で害虫対策
今回実施した実験により、網戸を取り付けておけば蚊の侵入を防げるという結論が明らかになりました。自宅に網戸がない方は、ぜひ取り付けてください。これから網戸を取り付ける方は、できるだけ網目の小さなネットを使用することをおすすめします。
セイキでは、ご家庭の環境や希望にマッチするバリエーション豊富な網戸を取り扱っています。中には、害虫対策に適した網目の小さな網戸もございます。
フリーサイズ網戸
メッシュサイズ: グレーネットの場合18×18メッシュ ブラックネットの場合26×26メッシュ
ポリプロピレン製ネットを使用しています。
「フリーサイズ網戸」は、サイズ展開が豊富なパネル網戸です。あらゆるサイズの引き違い窓に取り付け可能。高さ80cm以上の商品には、中桟・安心ロックがついています。
カートリッジ網戸
メッシュサイズ:スッキリタイプの場合 24×24メッシュ(ブラックネット)
ポリプロピレン製ネットを使用しています。
網戸を取り付けたまま、ネットだけ着脱して簡単に洗える画期的なパネル網戸です。ペットの引っ掻きに強い「ペット安心タイプ(20メッシュ)」もあります。
スッキリ網戸
メッシュサイズ:35メッシュ(ブラックネット)
ポリエステル製ネットを使用しています。
35メッシュ、口径0.6mmのネットで、小さな虫の侵入にも配慮した網戸です。ネットの目を小さくしながら、繊維の太さも通常(0.3mm)の半分以下の0.125mmにしています。開口率が約10%アップし、眺望性や通風性も向上している網戸です。
以上に挙げた以外にも、セイキでは防虫対策に効果的な網戸をご用意しています。ご家庭の環境や網戸を取り付ける目的によって適した商品は変わるので、ぜひチェックしてみてください。