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害虫と病気

蚊の媒介する危険な病気

蚊は吸血するとき、唾液を注入します。この唾液がアレルギー反応を引き起こし痒みとなります。
蚊アレルギーの場合、最悪死に至ることもあります。蚊による害の中でも注目すべきは感染症です。蚊はマラリア・ウエストナイル熱等、様々な病原ウィルスを唾液と一緒に人間の体内に送り込み病気を引き起こし ます。

マラリア

 

マラリアとは、熱帯病の中でも最大の感染者数を有する原虫感染症であり、世界全体で罹患数は年間3億〜5億人、死亡者数は年間150万〜270万人と推定されています。日本への輸入例は年間120例前後あると見られています。特に、途上国支援活動への参加の増加、若者の旅行形態の変化により、日本人による発病ケースの増加が懸念されています。

マラリア原虫の宿主は森の住民

ウエストナイル熱

 

ウエストナイル熱とは、ウエストナイルウィルスによる感染症であり、従来アフリカ、ヨーロッパ、西アジアでの発生が報告されてきました。患者発生のなかったアメリカ合衆国で1999年初めてウエストナイル熱患者が報告され、2003年には1万人近い患者と260人を超える死亡者がでました。またカナダでも1100人を超える患者と10人の死亡者が出るなど広がりを見せ注目されています。アメリカ・カナダと往来の多い日本でも一旦この病気が発生すると広範囲に広がる可能性があり、注意が必要となっています。

ウエストナイルウイルスの宿主は鳥

デング熱

 

デング熱は熱帯・亜熱帯地域に広く分布するウィルスによって引き起こされる感染症です。年間約1億人の患者が発生しています。デング熱を媒介する蚊(ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ)は空き缶や竹の切り株に溜まった水でも発生するため、都会で流行することもあります。また地球温暖化の影響か台湾まで流行が北上してきており、日本への上陸も目前だと言われています。
よって日本人にとってはウエストナイル熱やマラリアよりも感染する危険性は高いと言えます。

ハエの媒介する危険な病気

ハエは食べ物や排泄物、ゴミを選ばず止まり、O-157等の病原菌や皮膚・目の疾患の原因となる病原体を運びます。また、サシバエなど吸血する種もいます。飲食店・食品工場では飲食物・商品への混入が大きな問題です。

腸管出血性大腸菌感染症(O-157)

 

腸管出血性大腸菌感染症はO-157に感染した飲食物を摂取した場合に発症します。1982年アメリカで集団発生した事例に始まり、北米・欧州・オーストラリアで集団発生が相次ぎました。
日本でも1990年集団発生し注目されました。
毎年夏季になると発生します。

サルモネラ食中毒

 

サルモネラ食中毒とは、サルモネラ菌を原因とする急性胃腸炎を指し、代表的な食中毒の一つです。牛・豚・鶏などの食肉、卵が主な原因食品で、特に鶏卵のサルモネラ菌汚染率が増加し、卵内にも菌が認められることがあるので注意が必要です。

赤痢

 

赤痢は世界中に見られる感染症です。特に衛生環境の悪い地域では高頻度で発生します。感染者は海外渡航経験のある人が多いですが、近年では広域に流通する食品が原因となり海外渡航経験がなくても感染することがあります。

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